
健康相談にのって地域の人たちの生活をサポートする保健師という仕事はやりがいのある仕事です。しかし、正社員求人が少なくせっかく資格を取ったのに活かす場がないと歯がゆい思いをしている方も多いと思います。そんな時には、視点を変えて派遣求人に目を向けるのがおすすめです。
本記事では派遣求人のメリット・デメリット、求人の探し方についてご紹介します。
そもそも派遣社員とは?
派遣社員とは、雇用先企業が紹介した企業で働く労働者のことです。たとえば、労働者がA社と雇用契約を結びます。A社が就業先としてB社を紹介し、労働者はB社で働くことになります。このように、直接雇用されたA社で働くのではないのが特徴ですが、労働者が受け取る給料は雇用先のA社からもらいます。
「派遣元と派遣先、2社と関係があるので面接が二回になってしまうのでは」と思われる方もいるかもしれませんが、国の法律で「派遣社員は派遣先との面接を禁止する」という法律があるので、何度も面接をすることはありません。
それなら、突然、就業場所に行って働くのかというと、そうではなく「顔合わせ」というものがあります。これはいわゆる「面談」で、相手のことを知るという目的で行われます。これを行うことで、労働者が就業先のことを事前に分かった上で働けます。
派遣社員で働くメリット①正社員になれる可能性がある
派遣社員として働いていると、派遣先企業から「正社員にならないか」と打診されることがあります。派遣社員の能力が高く「ぜひ長く働いてもらいたい」と認められた場合、派遣会社を通さずに雇用したいので声をかけるのです。
自分の仕事ぶりが周囲の人たちに認められるのは嬉しいですよね。また、正社員になれれば給料も上がる場合が多いですし、派遣社員の時と比べて雇用も安定し、同じ職場で長く働けます。また、そもそも正社員登用前提で募集している求人もあります。
最初は派遣社員として働きぶりを見て、正社員として登用できると企業が認めれば、労働者との合意の上で正社員になることができます。もちろん正社員ではなく派遣社員として働き続けたいと思えば、そのまま派遣社員としての雇用形態のまま働くこともできます。
この方法で採用することにより、企業側も労働者もお互いに相手の見極めができ、結果としてミスマッチが生じにくくなるというメリットがあります。正社員登用までの期間は企業によってまちまちですが、半年ほどの場合が多いようです。
派遣社員で働くメリット②好きな働き方を選ぶことが可能
働き方改革が進み、テレワークや週4日勤務を導入する企業がある一方、フルタイム週5日で働くことが多いのが今の日本の現状です。正社員として勤めていると、残業や休日出勤を求められることもあるでしょう。しかし、派遣社員で働いていれば、事前に自分のライフスタイルに合った働き方を申告することができます。
週三日で働くことや、時短勤務をすることも可能なので、ライフスタイルに合った働き方をすることができます。
派遣社員で働くメリット③経験が積める
派遣社員として保健師の経験を積めば、正社員になれる道も開けてきます。正社員の求人票には応募要件として経験者を求めている場合も多いのですが、この経験は雇用形態を問わない場合が多いです。そのため、派遣社員で保健師として働いた経験をアピールし、正社員へステップアップすることも夢ではありません。
派遣社員で働くデメリット①スキルアップに繋がりにくい
派遣社員で働く場合、責任ある仕事が任されにくく、結果としてスキルアップにつながりにくいというデメリットがあります。能力次第で責任ある仕事を任されることもあるのですが、やはり正社員の方が優先されることが多いです。
そのため、「自分には能力があるのになぜ責任ある仕事ができないのだろう」と不満がたまることもあります。
派遣社員で働くデメリット②雇用が不安定
契約が終わると同じ職場で働けない可能性があるのが派遣社員です。基本的に真面目に働いて会社に貢献していれば契約を更新されることが多いですが、部署や会社の業績が悪化すると、一生懸命に働き、社員の評価を受けていても契約を更新されないということもあります。
雇用が不安定なので、契約更新前には「次の契約はしてもらえるのだろうか」、「もし契約更新されなかった場合、次の職場は見つかるのだろうか」と不安になる方も多いです。
派遣社員で働くデメリット③同じ事業所で働き続けるのが難しい
また、派遣社員には「期間制限ルール」があり、基本的には同じ事業所で3年以上働けないというルールがあります。手続きをすれば働き続けることが可能ですが、その場合も違う課へ異動する必要があります。そのため、同じ課の人と長く働くということは難しく、その都度人間関係を構築していく高いコミュニケーション力が求められます。
派遣会社を探すポイントは?
人材派遣を行なっている会社に登録し、そこから自分に合った求人を紹介してもらうという方法が一般的です。ネットで「保健師」「派遣」というキーワードで検索すると多くの派遣会社が出てくるでしょう。派遣会社の規模や取引先によって紹介される案件が変わってきます。
また、派遣社員には交通費を支給しない会社も多いのですが、会社によっては支給されることもあります。自分が求める条件をどれだけ満たしているかで派遣会社を決めると、より満足度の高い職場で働ける可能性が高くなるでしょう。
また、アフターフォローが充実しているかも重要なポイントです。派遣先で働いている時、仕事で困ることもあるでしょう。そんなとき、派遣元企業が親身になって相談に乗ってくれれば、悩みを相談しやすくなります。また、何かトラブルが起こった場合、派遣元企業が間に入って解決を図ってくれることもあります。
派遣先を探すポイントは?
まず、自分がどんな働き方をしたいのか、どんなスキルを身につけたいのか棚卸しをしてみましょう。「公務員採用試験を受けて行政保健師になりたいから勉強時間の確保ができる職場がいい」、「産業保健師として職場の人々の健康改善をしたい」など具体的な希望を書き出すのが大切です。
もしも、具体的に書くのが難しいという場合には、「多くの人と関わりたい」、「少人数の人たちに対してきめ細かいケアを行いたい」などの漠然とした希望でも構いません。重要なのは、自分が何を求めているかを知ることです。
棚卸しが終わったら、派遣元企業の担当者と話してみましょう。第三者と話すことで自分の考えが整理され、より希望条件が具体的になってくることがありますし、担当者のアドバイスにより、思いもよらないキャリアパスが開けてくることもあります。
結果として希望にあった職場に出会いやすくなるでしょう。
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